超長期金利低下 円安と株高に

日本の超長期金利が急低下し、それに伴い円安と株高が進行しました。これは、財務省が2025年度の国債発行計画を見直し、超長期国債の発行額を減らす可能性があるという報道がきっかけです。
何が起こったのか?
* これまで上昇し続けていた超長期金利(20年、30年、40年国債など)が、一転して急低下しました。特に先週の20年国債入札が不調だったことから、市場では国債の需要に対して発行量が多すぎるとの声が上がっていました。
* 財務省が6月中下旬にも市場参加者と協議し、需要次第で超長期債の減額を検討しているという報道が流れました。これにより、これまで国債を売っていた投資家が買い戻しに動き、金利が急低下しました。
* 具体的には、20年金利が2.310%、30年金利が2.830%、40年金利が3.285%と、いずれも約3週間ぶりの低水準になりました。
* 一方で、超長期債の代わりに中期債の発行が増えるとの見方から、中期債の金利は相対的に出遅れました。
市場への影響
* 為替市場: 国内金利の低下は、円を売ってドルを買う動きにつながり、ドル円相場は一時1ドル143円86銭まで円安が進みました。
* 株式市場: 金利低下と円安を受けて、日経平均株価は一時237円高まで上昇しました。
* 国債市場: 明日予定されている40年債入札の警戒ムードも、今回の報道で和らぎました。
今後の見方
* 市場参加者からは、超長期債の発行減額が正式に決まれば、金利急騰のリスクが減るため望ましいという声が聞かれます。
* しかし、三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、発行減額は一時的な対策であり、根本的な国の債務残高の膨張という問題は残ると指摘しています。今後は政治家側が債務を増やさないよう対応することが求められる、としています。
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